大小暦(絵暦)とは?

太陰太陽暦(旧暦)の時代は、月の大(30日)小(29日)の配列が現代のように一定ではなかった。
そのため、江戸時代には大小を知るための暦が流通した。こちらは2025年の旧暦の月の大小を記したものである。
これは、表菅原こいこいさんの趣旨に賛同したものです。(絵暦のお誘い https://note.com/hanafuda88/n/nb8953fa49fe1

読み解きかた

暦っ子は、右から順番に配置しています。これは、旧暦の時代は現代のような左→右のカレンダーではなく、左←右に時間軸が向かっていくためです。

また、今回チョイスした暦っ子は、旧暦の時代にその月に行われた行事から選びました。なので、お盆は七月、中秋の名月は八月です。

  • 正月(一月)は元旦。大の月(30日)なので大きい等身。
  • 二月は初午。小の月(29日)なので小さい等身。
  • 三月は上巳の節供(ひなまつり)。大の月(30日)なので大きい等身。
  • 四月は灌仏会(花まつり)。小の月(29日)なので小さい等身。
  • 五月は端午の節供。小の月(29日)なので小さい等身。
  • 六月は夏越の祓。大の月(30日)なので大きい等身。
  • 今年は閏六月があります。閏六月も夏越の祓で、小の月(29日)なので小さい等身。
  • 七月はお盆。大の月(30日)なので大きい等身。
  • 八月は中秋の名月。小の月(29日)なので小さい等身。
  • 九月は重陽の節供。大の月(30日)なので大きい等身。
  • 十月は亥の子。大の月(30日)なので大きい等身。
  • 十一月は新嘗祭。大の月(30日)なので大きい等身。
  • 十二月は大晦日。小の月(29日)なので小さい等身。

<デザイン余談>

旧暦の月の大小がテーマなので、暦っ子も旧暦の姿にしたかったのですが、まだデザイン途中だったりデザインできてなかったりでけっこうバラバラです。
・元旦はわりといろんなところで描いてる旧暦の姿で、公には元日(がんにち)と呼ばれていると思います(平安時代の宮中の年中行事に「元日節会/がんにちのせちえ」があるので)
・初午は現代と同じ姿です。
・上巳の節供はちょっと昔の雛人形の姿から。
・花まつりはたぶん明治とか昭和以前は灌仏会(かんぶつえ)呼びじゃないかなあ〜これもデザインは現代です
・端午の節供も今の姿。平安のころはもうちょっと雅な感じ、逆に武士の世になってくるともうちょっと武者感が強まるんじゃないかな〜
・夏越の祓は旧暦の時代はこんな雰囲気かな〜と思います 狩衣の襟元ははだけてるんですけど儀式の時はちゃんとしめるとおもう
・旧暦のお盆はいまみたいに3つにわかれてなくてただひとつのお盆なので今よりも権威つよめ。服装のデザインは高僧です。
・中秋の名月は現代の姿。こちらももうちょい雅さに振りたい
・重陽の節供はけっこういまと変わらなさそう。平安の頃や、江戸の頃の風習を色濃く残しています。
・亥の子は平安のころの活動的な服装であるところの狩衣。
・新嘗祭…は勤労感謝の日くんです。今より儀礼よりの服装。
・大晦日もちょいちょい描いてるデザインです。追儺要素つよめの姿です。